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味覚センサー

Posted by mail.ogu.check on 3月 19 2009 | 雑記

ダイエーの創業者、中内氏が「世の中に美味しい物など無い。美味しく感じるかどうかだ」
と、おっしゃたことを聞いたが、確かに「絶対的美味」というものは存在しないのかもしれない。
私がこれは美味しいと思っても、他人によっては苦手ということが良くある。
海鼠、あん肝、フォワグラ、豚足、馬刺し、鯨の尾身、魚の目玉、ピータン、等等。

また、ミシュランガイド東京で覆面グルメが、三ツ星と格付けしている店でもこの程度でと首を傾げたくなる店が多々ある。
有名な料理研究家や、グルメと称されているタレントが雑誌やテレビで絶品と紹介しているものの中には、この人、味覚音痴でないのかと疑いたくなるものもある。
今北海道のおみやげで超人気のあの生キャラメルや、夕張メロンゼリーなどは味見をしたが、また買おうとは思はない。
ところが行列。

味の好みは人によって千差万別で、以前社員から抗議されたことを思い出す。
「こんな匂いだけつけたまずいものハスカップのイメージを損ねるから売るのをやめなさい」と指示したら、「社長はまずいと思っても私達は安くて美味しいと思います。それに売れているものをやめるのですか」と猛反撃された。
悲しいかな泣く子と売れるものには勝てません。

さて、人によってこのまちまちの味覚を人間の舌を模倣したセンサーで数値化する技術が開発されています。
従来の官能テストによる味の評価を機械で測定して、数値で客観的な美味しさ証明するというもので、旨味、苦味、塩味 酸味、甘味の基礎五味覚に渋味、辛味を加えて測定。
この頃、お酒やお茶などに幾何学模様のような表記を目にすることがありますが、それが味覚センサーによる数値を表したもので、例えば淡麗辛口と言ってもそれがどう言う味の構成になっているかを知ることができるわけです。
スーパーで豆乳プリンに味データーを表記して、このプリンは他のプリンと比較すると味わいのバランスがこうなっていますとレーダーチャートで確認できるようにしたところ、売上が急増したそうです。

要するに自分の舌で確認するよりもこういうデーターをよすがに商品選びをする流れになってきているようです。同様にマスコミや、コマーシャルに登場する商品を美味しいと思い、己の味の感性を忘れているように見えます。

私の女友達は食の仕事をしているので味については厳しい判断をします。
以前、琵琶湖のほとりの料亭旅館に泊まった折、一人一泊5万円と言うのに、出された料理が既製の品で、仲居にクレームを付けたら板長が居ないとの弁解。
材料は琵琶湖で獲れたものですと言う。
すかさず友人が琵琶湖の白魚は目のところの斑点の位置が違う。これは韓国産よと指摘。
慌てた仲居が調理場に駆け込んだらしく副料理長が部屋に来て平身低頭。
私も味に関しては比較的敏感な方だけれど、この友人の鑑識眼には畏れ入った。
勿論この一件で後から出てくる料理は満足のいくものでした。

この友人とはいかないまでも私の味覚センサーの確かさを証明する賞状があります。

国税局主催の利き酒会で名人位を獲得しています。
賞状には「貴方は当局主催の昭和63年度全道清酒きき酒会において最高の成績を収められました。これは貴方の味覚の高度な発達とたぐいまれに見る運の強さを表すものであります
よってここに副賞を添え敬意を表しあわせてきき酒名人位を贈ります」
昭和63年11月11日 札幌国税局長

栄誉ある名人位の賞状
栄誉ある名人位の賞状

もうだいぶ昔のことなので感度が鈍っているかもしれませんが、ハスカップに関しては社員が驚くほど味の違いを感知できるので社長の面目を保っております。
「要するに味覚が発達した分脳みその発育が遅れているからな」
タクもうこの味音痴め!


2009年3月18日 ハスカップ  三ツ野由希子




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