百客百態

Posted by mail.ogu.check on 1月 07 2009 | 雑記

新千歳空港には年間約1800万人の乗降客があります。一日平均すると5万人の方がお越しいただいているわけです。そのうち当社ハスカップにお立ち寄りくださる方は250人ほどで、いろいろな個性の方がいらっしゃいます。
そもそもお土産というのは、渡す相手がいるということで、持ちきれないほどのお土産を抱えてフーフー大息ついている人を見ると、この人は幸せな人生をおくっているなあ、とほほえましい気になります。
と申しますのは、或る時、立派ないでたちの紳士が通りすがりに私と目が合いました。お土産如何ですかと声をかけたら店に入って参りました。
その方が「やる相手がいないよ」
この言葉を聞いた時、何て寂し人だろうと、境遇以上に、その方の心の貧しさが気になりました。
お土産は、他人に喜んでもらおうとの心遣いの行為ではないかと思います。一人として 心を向ける相手がいないというのは、悲しい限りでした。
それだけに、わんさとお土産を買い込んでいる人を見ると幸せの果報が授かっているお人なのだと思うようになりました。

さて平成4年新千歳空港開港以来15年間、いろいろなタイプのお客様に接して参りました。
まず、恐妻型・・・「あんたはろくなお土産しか買ってこないから、何も買ってこないで」って言われているけど、これしかられないかな?恐る恐る品物をレジに持ってくる。「俺の稼ぎで買うことに文句言うな」って言ったらいいでしょうと叱咤激励。
帰宅してどうなったことやら。

肩すかし型・・脱兎のごとく店に入ってきてあ!あった、あった!と感嘆の声をあげる。さぞかしと思いきや、ハスカップキャンデー210円1個下さい。10個とは言わないまでもせめて5個買って下さいヨと頼みたくなる。

値切り型・・・のっけから「まけろ!」100個も買って下さったらまけろ、と言わなくてもおまけする気になりますヨ。ところがこのての客は不思議と僅かしか買わない。値切らないと損をした気になるらしい。何も言わなくても感じの良いお客様だとついサービスをしたくなるもので、同じ買い物をするなら感じ良くしたほうが得でないかと思う。
ついでにいえば、空港のような公の場で店を経営している場合、法外な値段は付けられないものです。デパートや宝石店の半額セールのようなわけにはいかないのです。

仏頂面型・・・何が面白くないのか分からないがツンツン、ケンケン一言も声を発せず、品物をレジ台の上に置く。中途半端な美人に多い。

激昂型・・・エコ意識が高くなってきているせいか、シール対応の方が増えている。特に冷えた缶ビールを買って下さる方はシールを貼るだけでレジ袋も不要と言う方が大半。
「なんでシールを貼るんだ!俺が泥棒に見えると言うのか!」烈火のごとく怒鳴るので、最初は何を怒っているのかチンプンカンプン。
要するにシールを貼ると言うことは自分が盗人に人から見られると思うからかと言う理由のようで、被害妄想もはなはだしい。こういうお客さんを見ると脳血栓にならなければいいがと心配になる。と言うのは、私の知ってる方で脳血栓になった人の何人かがこのタイプで、あたりかまわず声を荒立て、怒鳴りまくる。
私も若い頃は、瞬間湯沸かし的なところもあったようだが、ある時、愉快な友人が「死ぬか、生きるかの瀬戸際以外は怒るな!」と諭されました。
炭鉱の暗闇のなかで死と向かい合っての仕事をしていた人の話だけに胸に応えました。

爆買型・・大好きなお客様です。両手に持ちきれないほどのお土産を抱え、もう持てないから買わないぞ!と言って店内に入ってくる。こういうお客様は果報者なので、薦めるとそうか、そうかで大量買い。ついには全部一緒に送ってくれ。
他所で買った土産品のほうが多いケースもある。
しかし、こお言うお客様は、おおらかで気前がいいので好感が持てる。

身の上話型・・・孫の話に始まって嫁、隣の家族の話まで、いくら出発まで時間があるからといって聞かされても、こちらとしてはまず買ってくれるのが先決。こう言う御仁に限って最後に当店で扱っていない物を言う。あらそれはうちの店では置いてませんというと不服そうにどこの店と聞いて行ってしまう。何か買い物をしてくれるだろうと思えばこそ愛想笑いをしながら愚痴話に相槌を打っていたのに、ッタクモウー 。

空港は一見のお客さんばかりと思っておりましたが必ず立ち寄ってくださる方がいらっしゃいます。
毎月の方、年に1度顔を見せてくださる御夫妻。中でも杖を頼りに目が殆んど見えない若い二人連れの女の子が、毎回訪ねてくださいます。たどたどしい足取りで店を探しながら来てくださる二人の顔を見ると感謝の気持ちで胸が熱くなります。
又こんなお客様もおりました。「この前来た時、オバチャンいなかったなー、クビになったと思っていたよ」そこで「この店でオバチャンクビにするのはちょと難しいかもね」と言って名刺を差し出したらそんなという顔をされた。

さて今年は、アラブの王族とは申しませんが、店ごと買い占めてくださるようなお方にめぐりあえることを念じてレジのキー打ちに精を出しましょう。


新千歳空港ターミナルビル2F
ハスカップとアイスワインの専門店

株式会社ハスカップ  三ツ野由希子


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